ボディコーディネーション コラム
Vol.4
BODY COORDINATION
COLUMN

腰を包む筋肉たち

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腰の筋肉は多種多様※詳しくは図を参照。体を前に倒したり、背中側に反ったり。右へ左へと回転させるためにも色々な筋肉が働いています。

腹直筋が縮むことで腰椎が屈曲し体は前に。内腹斜筋と外腹斜筋が収縮すれば胴は回転します。(例えば左に胴体が回転しているときは右の外腹斜筋と左の内腹斜筋が同時に収縮しています。)横に倒す(側屈)筋肉は腰方形筋と大腰筋です。

背中側にある脊柱起立筋(腰肋筋、最長筋、棘筋)や多裂筋、回旋筋などの屈筋群は、背骨を安定させるとともに身体のバランスをとるために非常に大事な筋群です。また、同じく背中側にある伸筋群は、背骨の前傾を制御する働きをします。ギックリ腰は伸筋群の使い方が悪い時に筋肉がピキッと張るような感じになり起こります。

最後に、腹部の深部にある大腰筋は股関節の屈筋でもあり、腰部のスタビライザーとして安定化作用があります。何かを持ち上げようとする時、大腰筋は腰椎を安定化させようと活発に働きます。

このように腰回りの筋肉はそれぞれ姿勢の制御に大事な役割をもっています。

腰の機能

腰の主要な機能のひとつは上半身が静的・動的どちらの状況においても、その重さを支えることにあり、体の動き(部位の位置が変わること)による重心の変化に対してもバランスをとっています。
姿勢を保ち立つことができる、歩いたり走ったり、スポーツができるのも腰回りの筋肉が前後左右のバランスをとっているからです。
このバランスが悪くなると、骨盤の前傾を引き起こし、腰は反り腰痛の原因となってしまいます。

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重いものを持ち上げる

重いものを持ち上げるときにも、腰回りの筋肉が使われますが、腰だけを曲げて持ち上げようとすると椎間板などに大きな圧力がかかり、故障の原因になりかねません。

負担を少なくする為に、膝と股関節を曲げて腰はあまり曲げない=スクワットの状態で持ち上げることが推奨されています。

実は、スピードをあげると大きな負荷を上げることができます。ただし腰椎の椎間板への負荷は高くなりますので気をつけましょう。

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腰部の怪我

腰部は特に怪我を負いやすい場所。何度も負荷をかけたり、仕事や勉強で座り続けるなど、負荷が長時間継続する場合に腰痛が起こりやすくなります。

腰痛を改善、予防するためのリハビリエクサイズ

腰部はまさしく体の要の部分なので、痛みがある場合はまずは整形外科で診察を受けることを強くお勧めします。ごく稀にですが全く違う病気だったということもあります。 骨折やヘルニア、または神経症状などの問題がないようであれば、初めてリハビリエクササイズに移ってもよいでしょう。

症状の緩和には近所の整骨院で電気治療を受けたり、鍼灸院での治療もよい選択肢となります。それだけでは痛みがなくなることはありませんので、症状が落ち着いた時からリハビリのエクササイズを開始していきましょう。リハビリも自己流で行うよりは専門家に相談されることをお勧めします。特に腰痛は複雑な問題が多いので複数の専門家に相談するのもよい考えです。納得のいく説明をしてくれた専門家のアドバイスを取り入れてみましょう。

ここでは腰部の一般的なエクササイズを紹介したいと思います。 何度も言いますが、骨折やヘルニア、または神経症状などの問題がないこと、また痛みが落ち着いてから実行しましょう。

エクササイズ実践

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1.腹圧をコントロールするエクササイズ

だいたいにおいては背中側の筋肉群が過度に緊張してしまっていることが多いので、腹圧をコントロールすることを意識したエクササイズから行ってみましょう。

まずは深部の筋肉である大腰筋や内外腹斜筋、腹横筋、多裂筋などを活性化させる簡単なエクササイズ。
これが簡単に感じられたら体を動かさないようにしながら左右に少しだけ倒すのもよい方法です。もっとできる方は足だけ左右に倒すまで進めてもかまいません。足を倒すのが辛い方は、前へ習えのような感じで手を前方に伸ばし、それを左右に振るような感じでもかまいません。お腹に力が入る感覚があればうまくできている証拠です。

<注意点>
足を固定した一般的な腹筋運動は、反りを増加させる動きになり腰に負担がかかります。エクササイズとして使用しないほうがよいでしょう。

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2.体幹エクササイズ

四つん這いのエクササイズです。腰の姿勢をなるべくニュートラルに保つため、よく見る片手片足を上げるのではなく、片足のみ伸ばすエクササイズを実施しましょう。

<注意点>
上半身と足をうつ伏せから起こすエクササイズは、腰の負担がかなり高くなってしまうので行わないこと。

実はこのような体幹の機能を高めるエクササイズは何も時間をとって行わなければならないものではありません。ちょっとした時に感じることでも効果があります。
例えば、電車やバスに乗っていてカーブにさしかかった時の揺れに負けないように耐えることでお腹に力が入ります。また車を運転したり乗っている時にも姿勢を保つようにしてみましょう。ただ単にお腹に力が入るというだけでなく、必要な時に必要なタイミングでお腹に力が入ることが重要なので、日常の生活の中で常に実践すれば毎日相当な量のトレーニングができることになります。
楽しいスポーツライフを送る上で、痛くてスポーツができない時間は非常にもったいない事。
日常生活でもちょっとだけエクササイズの意識をもつことは、まさに素晴らしい投資と言えるのではないでしょうか。

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