そういった相談を受けることがよくあります。
日々のランニングトレーニングで、「同じようなコースをあまり変化のないペースで走っていて、それ以外の走り方はしていないという習慣」が原因として考えられます。
毎日同じように取り組むランニング習慣が日課となってしまっているのです。
「いつもより大きな動きをする」「いつもより速いスピードで走る」ことが無いのが理由で、刺激が入らず身体が反応しなくなっているのです。練習量の大小を問わず、このようなことは当てはまります。
ウルトラマラソンを目指してゆっくりペースでの走り込みばかりをしていた方が、どうにも重苦しい感覚(鈍さ)から抜け出せないということもありました。
例えばジョギングの動作の大きさを「10」と表したとすると。日々「10」の動きしかしていません。それを越える動きがないのです。すると、体は横着を覚えて、小さな動きで済まそうとします。「9」→「8」→「7」みたいな形で、小さく無難にまとまった走り方に徐々に陥ってしまうのです。
腰の位置が落ちてくる。肩周りが固まり、腕を抱え込むような猫背姿勢で走られている方の理由の1つもここにあります。
もちろん全く何も運動をされていない方よりははるかに健康的ではあります!ですが記録向上を目標にされている方、もっと綺麗なフォームで走りたいという方にとっては、ひと工夫が必要となってきますね。
どんよりと体の内部でさまざまな循環が停滞しているような状況。「ここに何らかのスパイスを入れてあげましょう。無難に振れている振り子をダイナミックに左右に動かしてあげる。「20」とか「30」、時には「50」くらいの激しい動きを取り入れることで、体に刺激が入ります。さまざまな好循環を呼び戻せるのです。
その特効薬が、身体全体を動員した「ダイナミックな動作のエクササイズ」です。
走るだけではなくこうしたスパイスをうまく取り入れてみてください。
背骨を中心軸に崩れないようにキープしながら上体と下半身をねじる動き。肩甲骨でリズムをとりながら20回。肘を後ろに引く動作を素早くすることで、腕を引いた側の骨盤が前に出てくる。
3回に1回静止。10セット。上体と下半身の動きが確実にリンクするように脳に働きかけるエクササイズ。
両腕を脱力。リラックスさせた状態で鎖骨から大きく腕を前回ししてスキップ。脚一歩で腕一回転。30M×3本
体の軸を垂直。腰を高い位置でキープしながら一歩一歩踏みしめて歩く。骨盤周りを使って脚を動かす。膝が伸びきる瞬間を大切にする。20~30段×3~5本
体の真下で接地し体重をしっかり乗せる。※力の矢印は上「↑」ではなくて、下「↓」。膝を上げようとか、蹴ろうという意識が強いと動きが小さくなってしまう。20~30段×3~5本
体全体で大きくリズムを取りながらスキップ。その勢いを維持しながら前方へ加速。スキップからランニングに切り替える際には体を前傾させる。 加速度に見合った前傾姿勢をとることがポイント。 3~5本目安
例)10分ジョグ+流し×3~5本+5Kmレースペースラン/30~60分ジョグ+流し×3~5本
その他にも・・・
こんなメニューの組み立て方で状況はだいぶ改善されます。
冒頭でご紹介したエクササイズと合わせて取り入れてみて、美しいフォームで颯爽と走ってください。