McDavid(マクダビッド)は“McDavidコンディショニングスキーム”に基づいて、アスリートやスポーツする人の身体の健康サポートを目指しています。
※コンディショニングとは(https://www.mcdavid.co.jp/sport_med/conditioning/)
今回はRECOVER(リカバリー)編「睡眠」について解説します。
スポーツを含め、身体活動において必ず疲労は溜まります。競技レベルが上がれば上がるほど蓄積される疲労は大きくなり、パフォーマンスに大きく影響します。また疲労が蓄積することでケガをしてしまうリスクも高まります。よってアスリートにとって疲労からリカバリーをすることは非常に重要となります。そのリカバリーの1つとして重要となるのが睡眠です。
疲労は性質の違いにより肉体的疲労と精神的疲労に分類されます。肉体的疲労とは運動性疲労とも呼ばれ、身体運動による疲労であり、運動に必要な力を発揮できなくなる状態とされています。また精神的疲労とは神経的疲労とも呼ばれ、感情や意思の活動が過度に要求された場合に生じる疲労です。
精神的疲労は睡眠障害を引き起こし疲労回復を妨げ、悪循環となることが多くあります。適度な睡眠は日中に蓄積した上記の疲労を回復し、長期の疲労、つまり慢性疲労となるのを防ぐ役割があります。慢性的な疲労は治療を必要とする病的な疲労に繋がることもあります。一般的によく知られる疾患として慢性疲労性症候群やオーバートレーニング症候群などがあります。
睡眠は恒常性(ホメオスタシス)という機能を持っており、人間は覚醒時間(起きている時間)に対して一定量の睡眠時間を確保するよう制御されています。つまり、人間の身体は一定時間活動した場合に一定時間の休息を取ることで身体状態を正常に保っています。具体的には睡眠中には成長ホルモンが分泌され、筋肉や骨の成長と修復を行い、肉体的疲労を回復し、神経を休息させることで、精神的疲労を回復します。つまり睡眠が不足することでリカバリーの質が低下し、身体全体の恒常性にも負の影響を与えます。その結果として慢性疲労、強いては治療が必要な重症な疾患に繋がることもあります。
また睡眠はパフォーマンスにも大きな影響を与えると言われています。様々な研究がおこなわれており、パワーや持久力など睡眠時間を十分取れたアスリートの方が良い結果がでるということも報告されています。逆に睡眠時間を不足することでパフォーマンスが通常よりも低下するという報告もあります。
必要な睡眠の量は人それぞれですが、日本人の睡眠時間は減少傾向となっています。一般成人の睡眠時間は7~9時間、子ども(14~17歳)の睡眠時間は8~10時間が求められていると一般的に言われていますので十分な睡眠をとり、コンディションを整えましょう。
次回はコンディショニングスキームRECOVER(リカバリー)編の4回目(最終回)として「栄養」について紹介します。
4月中旬ごろの掲載予定です。
負担がかかりやすい部位をカバーし、
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