McDavid(マクダビッド)は“McDavidコンディショニングスキーム”に基づいて、アスリートやスポーツする人の身体の健康サポートを目指しています。
※コンディショニングとは(https://www.mcdavid.co.jp/sport_med/conditioning/)
今回はPERFORM(パフォーマンス)編
「持久力トレーニング」について解説します。
スポーツにおいて持久力は重要な能力です。特に競技時間が長いマラソンやトライアスロンなどでは最も重要とされる能力の1つです。持久力には「全身持久力」と「筋持久力」の2種類があります。この2つの持久力の違いを理解することは、トレーニングを行う上で非常に重要です。
全身持久力とは長時間にわたり、全身を動かすことのできる能力です。この能力は心肺機能の影響が大きい為、心肺持久力とも呼ばれます。全身持久力の能力は最大酸素摂取量という指標で評価されます。また筋持久力とは特定の筋肉に負荷をかけ続けられる能力のことを意味します。筋肉には、パワーを出すことはできるが疲労しやすい「速筋」と、パワーは出せないが、疲労に対する耐性が強い「遅筋」があります。筋持久力に関係があると考えられているのは後者の遅筋となります。
上記のように全身持久力と筋持久力は似て異なる能力であるため、そのトレーニングの方法も異なります。
全身持久力は主に有酸素運動でトレーニングすることができます。心拍数は、運動時の酸素摂取量と比例して増加するといわれています。よって有酸素運動では心拍数を運動強度指標として設定することが一般的です。
目標とする心拍数を計算する方法には「カルボーネン法」があります。カルボーネン法では最大心拍数と安静時心拍数を用いて算出します。算出に用いる計算式は下記となります。
目標心拍数 =(最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数
しかし、安静時心拍数は簡易的に計測できますが、最大心拍数は容易に計測することができません。そこで最大心拍数は年齢とともに減っていき、およそ「220-年齢」で求められるとされているため、この数値を使用します。よって計算式は下記になります。
目標心拍数 =(220-年齢-安静時心拍数)× 運動強度(%)+ 安静時心拍数
目的 | 運動強度の目安 |
---|---|
軽度の負荷、運動不足の解消、リカバリー | 50-60% |
中程度の負荷、脂肪燃焼 | 60-80% |
高強度の負荷、持久力の向上 | 80-90% |
最大負荷、運動能力の向上(アスリート) | 90-100% |
筋持久力はレジスタンストレーニングによってトレーニングすることができます。レジスタンストレーニングの場合の運動強度指標として利用されるのは負荷量(% of 1RM)・回数・セット数・休息時間です。これらの指標をレベルに応じて設定することで適切なトレーニングが可能となります。
筋持久力 | |
---|---|
負荷(% of 1RM) | 67%以下 |
回数 | 12回以上 |
セット数 | 2-3セット |
休息時間 | 30秒以下 |
目的に応じた設定で適したトレーニングを行うことで”持久力“を向上し、パフォーマンスアップを目指しましょう。
次回はコンディショニングスキームRECOVER(リカバリー)編の1回目として「アイシング」について紹介します。
2月下旬ごろの掲載予定です。
負担がかかりやすい部位をカバーし、
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