カラダとケガについて
四十肩・五十肩
Frozen ShoulderMcDavid
SPORTMED LABO

四十肩・五十肩とは

四十肩・五十肩の正式名称は「肩関節周囲炎」です。
肩関節に痛みとハリ・固さが徐々にみられてきて、次第に肩を動かすことが困難になることから、英語では「Frozen Shoulder(フローズンショルダー)」とも呼ばれています。

40代~50代に多く見られることから、四十肩・五十肩と呼ばれることもあります。

数か月単位の場合もあれば、数年単位で症状が続くこともある為、非常に難しい傷害の一つです。

どのようにして起こるか

肩は3つの骨(上腕骨・肩甲骨・鎖骨)からなり、上腕骨と肩甲骨でなる関節は球関節です。関節を安定させるために繊維状の靭帯が集まっています(関節包)。肩関節周囲炎はこの関節包が炎症をおこし、分厚くまた固くなっていきます。結果として肩は、関節を動かす十分なスペースを失い、可動域が制限されます。

なぜこのようなことが起こるのか未だに解明されていませんが、糖尿病の持病を持っている方や、直近で手術や腕の骨折で長期間肩を固定しなければならなかった人に多くみられます。

症状

肩関節周囲炎は徐々に発症し、大きく分けて3つのステージに分けられます。各ステージで数ヶ月続くことがあります。

ステージ

炎症期
・動かすたびに肩に痛みが生じます
・徐々に悪化していき、夜痛みが増します

拘縮期
・痛みは良くなっていきますが、肩のハリ・固さは悪化します
・肩を動かすことがさらに困難になり、日常生活にも支障をきたします

回復期
・可動域が元に戻り始めます

フィジカル コンディショニング

トランクローテーション 胸椎の可動域アップ

1.横向きに寝て、両手を顔の前で合わせる。
2.上側の足で、膝がおへその高さに来るまで股関節を曲げ、膝は90度にする。
3.上側の手が頭の上を扇形にとおるように動かしながら上半身をひねり、深呼吸を数回行う。

ONE POINT
息を吐いている間は腕は脱力する。上側の膝は床につけておく。

IYT 背中の筋力アップ

1.仰向けになる。上から見てI・Y・Tの形になるように腕を上げ、その場で小さく動かす。

ONE POINT
ペットボトルに水を入れて行うこともできる。腕を動かすときに腰を反ってしまうと痛める可能性があるので注意する。目線は床を見て、頭は上げない。

ローテーターカフホールド ローテーターカフの筋力アップ

1.肘を90度に曲げ、腕が床と水平、正面から斜め45度くらいの位置で重りを持つ。
2.その姿勢を20秒間キープする。

ONE POINT
重さは自分の体重の1割以下にする。

サイドプランク 肩の安定性アップ、体幹の筋力アップ

1.横向きになり、肘をつく。肘から反対側の肩が一直線になるようにする。
2.上側の手は腰に置いておく。膝を曲げて、膝と腕に力を入れて体を持ち上げてキープする。
3.上側の肘が天井を向くようにする(前後に傾いていないかわかる)。

ONE POINT
簡単になってきたら、膝を伸ばして足を支点にする。

リズミックエクササイズ 肩の安定性アップ

1.ペットボトルに半分程度水を入れる。
2.バンザイしたところや、体の横で少し腕を上げたところでペットボトルを20秒振る。
3.肩の調子が良くなってきたら、動画後半のように腕を動かしながら振る。

ONE POINT
ボディブレードのような器具を使ってもできる。