膝蓋骨(お皿の骨)は普段、大腿骨先端の浅いくぼみ(膝蓋面)に収まっている、保護的要素をもつ小さな骨です。膝を曲げ伸ばしする際には、膝蓋骨は膝蓋面を上下に動いています。
膝蓋骨の位置はいくつもの筋群と靭帯によって固定されていますが、これらを負傷した場合、膝蓋骨が膝蓋面より外にも移動してしまい、痛みや膝を曲げるのが困難になります。
膝蓋骨(亜)脱臼は、強い衝撃を受けやすいスポーツ(コンタクトスポーツ)や、ランニング・ジャンプを多く求められるアスリートに起きやすい症例です。ほとんどの場合、アメフト選手がタックルされたり、サッカー選手が膝からハードに落ちるといった外傷をきっかけに起こります。
脱臼
膝蓋骨が膝蓋面から完全に外れてしまい自然には元の位置に戻らない状態を指します。
亜脱臼
膝蓋面から外れきっていない状態を指し、自然に元の位置に戻ることもあります。
膝蓋骨の(亜)脱臼は、接触(コンタクト)・非接触(ノンコンタクト)との両方のシチュエーションで起こりえます。
脚を地面につけてからの急激な方向転換や捻り動作は、膝蓋骨の(亜)脱臼はを引き起こす原因となります。多くの場合、繰り返しの運動によって膝蓋骨周辺の靭帯が伸びていたり・ゆるみが事前にあり、その結果として脱臼が起こります。
また、膝への直接的な強打/外部的ストレスが加わることでも起こります。このような力は当然非常に大きく、膝蓋骨周辺の靭帯に激しい損傷を与えることが多いです。
痛み
膝蓋骨を元に位置に戻すまで、激しい痛みを感じる状態
奇形
膝蓋骨が膝の中心からずれているのが見てわかる状態(多くの場合は外側に脱臼します)
腫れ
急激な腫れを起こします。
可動域の低下
膝を動かすことができなくなります。
膝蓋骨が明らかに脱臼をしている場合は、すぐ医師の診察を仰ぎ元に位置に戻してもらいましょう。場合によっては救急車を呼ぶことも考えましょう。
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