カラダとケガについて
足底腱膜炎
Plantar FasciitisMcDavid
SPORTMED LABO

足底腱膜炎とは

足底腱膜炎(足底筋膜炎)とは足の裏に指の付け根から踵骨(かかとの骨)にかけて張られている、足底腱膜と呼ばれる、強靭な腱の膜の炎症です。
足底腱膜は足部にある体重を支える重要なアーチをサポートし、歩行や走行時などの際に衝撃を吸収する役割を持っています。

走行動作の多い競技で起こりやすい障害の1つです。

どのようにして起こるか

足底腱膜には歩行や走行時に圧迫力や牽引力がかかります。そのストレスが何度もかかることで足底腱膜に炎症が起こり、痛みをもたらします。

特にふくらはぎの筋肉や足底腱膜の柔軟性が低下すると発生しやすくなります。また外反母趾、偏平足、ハイアーチなどの足部アーチを崩してしまうアライメントも足底腱膜炎に影響します。

走行動作の多い陸上競技やサッカーなどで多く起こります。また日常生活でも(特に硬い地面で)長時間の歩行や立ち仕事、不適切なシューズの使用は足底腱膜炎を誘発する要因となります。

症状

足底腱膜炎の症状の主な症状は痛みです。特にかかと付近または土踏まず周辺に痛みが発生します。
腫れ、発赤、熱感のような症状はほとんどの場合見られません。

また下記のような特徴があります。
・起床時の歩き出しで足の裏に痛みが生じる
・しばらく歩いていると痛みがなくなる

フィジカル コンディショニング

足底のセルフコンディショニング 足部の緊張を和らげる

1.両手で足先とかかとをそれぞれ持つ。
2.片手は足の指を最大限曲げ、もう片方の手でかかとの組織を足裏側に押す。
3.足裏がつま先とかかとから圧縮される様にして、30秒から1分ほどキープする。

ONE POINT
なるべく寝る前に行う。
寝起きや運動前の実施は避ける。

足趾のセルフコンディショニング 足部の緊張を和らげる

1.足の指を1本つかむ。
2.つかんだ指を小さく10周ほど時計回りと反時計回りに回す。隣の指に移る。

ONE POINT
全ての指を回した後に立ち上がると、足裏全体がべたっと床につく感じがある。

下腿のセルフコンディショニング 下腿の緊張を和らげる

1.スネの骨に触れる。
2.骨から少し手前側のふくらはぎの側面を指で押す。

ONE POINT
気持ちいいくらいの強さにする。
強く押せばいいわけではないので注意する。

アンクルモビリティ 足首の可動域アップ

1.片膝立ちになり、棒(傘でもなんでも良い)をつま先に合わせて持つ。
2.息を吐きながら体全体で前に動き、膝を棒につける。

ONE POINT
この時足首の前側が痛い人はこのエクササイズをやるには時期尚早な可能性があるので、注意する。
ふくらはぎが伸びる感じがあればよい。

ふくらはぎストレッチ2 ふくらはぎの緊張を和らげる

1.腕立て伏せの姿勢になって、片方の足をもう片方に乗せる。
2.腕を押して、お尻を高くし、かかとを床につけるようにする。

ONE POINT
膝裏からかかとまで伸びる。

トゥカール 足趾の筋力強化

1.椅子に座る。足の指を可能な限り曲げて、足の裏と床の間にスペースを作るようにする。
2.親指から小指まで全ての足の指をできるだけ曲げる。

ONE POINT
上手く動かない足の指がある場合は、手で動きを補助してあげ、動きを覚えるようにする。
5本ともしっかりと曲げられるとよい。
上手くできていると足の裏と、すねに疲労感が出てくる。

カーフレイズ ふくらはぎの筋力アップ

1.かかとを少し出して、両足で立つ。両足でつま先立ちになり、痛めている方の足だけで、ゆっくりと下ろす。
2.両足で上げて、片足で下ろすを繰り返す。

ONE POINT
自分の体重に耐える動きが重要。